複数人で集まると、私は全く存在感がない事を身に染みて感じる。
「お前誰?(笑)」
「あ、いたの(笑)」
笑って言うけど、私はひとつも面白くないし、寧ろ傷つく。
大勢で話をしていて、そういえばあの人誰だっけ?みたいな話になった時
それって華穂じゃない?
華穂ここにいるじゃん!何忘れてるの~!!(笑)(笑)
この二人の間に私はいたりする。笑って流してきたけど、もうやだ!
大人しかった幼少期
私はとにかく大人しかった。
家族といる時しか話すことができなくて、大勢の前だと全く話すことのできない、いわゆる内弁慶タイプだった。
私は母に「あんたは内弁慶だ」と言われるととても嫌な気分になる。そしてものすごく腹が立つ。だって、内弁慶にしたのは、母だから。
私も自分の意思を持って話せる時代もあったはず。
すごーく小さい時は、泣いたり、怒ったり、欲しいものは欲しいって言っていたような気がするんだけど、いつからか、言わなくなった。
言ったら怒られる。
泣いたら怒られる。
欲しいって言ったら怒られる。
私は昔、すぐ泣いた。でも泣いていたらお母さんに怒られた。
「泣けばいいと思って!」
「すぐ泣くって思われるでしょ!」
「泣いてばかりでみんな呆れているのよ」
私の中で、人前でなくのは悪い事、恥ずかしい事だと思った。それから、泣くのを我慢した。嫌な事があっても涙を人に見せなくなった。滅多に泣かない私をからかう人もいた。半泣きすると、「華穂が半泣きしてる!」と大声でみんなに言って笑う毒友もいた。
欲しいものを欲しいと言ったり、嫌だから嫌って言うのも、お母さんに怒られるのが嫌で、全てを断るようになった。
華穂ちゃん、お菓子食べる?
要らない
華穂ちゃんは何を考えているの?
子どもらしくない子どもね。
何を考えているのかわからない子ども。
母は周りに気を使うばかりで、こんな風に言われるとまた私を怒る。
みんなが華穂ちゃんの事つまんないって言ってるよ。言いたいことははっきり言いなさい。みんな可愛くないって言ってるのよ。
お母さんに怒られるから黙っているのに、黙っているとまた怒られる。
私はどうしたらいいの?
結局私は、何も変えられなかった。
目立つと怒られる
私は私で目立つのは好きだった。
皆の前で発表するのは嫌いじゃないし、注目の的になれるのは嬉しかった。
でも目立つと母は怒ったり貶したりした。
わざとらしい!
恥ずかしい!
大袈裟にしないで!
みんな笑ってるけど本当はバカだと思っているんだから!
何やってんだ華穂はって思っているのよ。
今は、母の前では何も話さない。
なので、親戚一同の前では、私は今も大人しい華穂だと思われている。
母の理解不能な所は、大人しいと言われても怒る事。
華穂さんは大人しいから。
別に大人しくなんかないのよ!
何バカにしてんのよ!
大人しいと言う肩書は嫌う。
母が怒るから、大人しい華穂が出来上がったのに。
存在感がない私は今も健在
この存在感のなさは、今も私に根強く残っている。
私は戦闘力を消すのが得意なようだ。
すごく嫌。
私が派手なネイルをするのも、髪を明るくしたり、原色の服ばかり選ぶのも、存在感を主張痛いからなんだと思う。
私がちょっとへらへらした所で、誰も困らない。
誰も迷惑じゃない。
私が何か言うと母はいつも苦笑いしながら「すみません」と謝ってた。
私は何も悪い事はしていないのに。
今も自発的に行動すると、「こんなことして、バカだと思われるかな???」と気にしちゃったりしてしまう。
誰もそこまで私の事を見ている人なんていないのに。
今は、「気にしない」を心がけて、やりたいことはやるようにしている。
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